二日酔い予防に乳製品がいいってホント?専門医が教える、賢いお酒の飲み方

この記事の監修者
肝臟專門医
浅部 伸一

専門は肝臓病学、ウイルス学。自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科元准教授。東京大学医学部卒業後、東京大学附属病院、虎の門病院消化器科等で勤務。国立がんセンター研究所での肝炎ウイルス研究に従事、自治医科大学勤務等を経て、アメリカ・サンディエゴのスクリプス研究所に肝炎免疫研究のため留学。帰国後、2010 年より自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科に勤務。現在はアッヴィ合同会社所属。監修した書籍に『酒好き医師が教える 最高の飲み方 太らない、翌日に残らない、病気にならない』(日経BP社)がある。

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2018.11.30

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2018.11.30

忘年会シーズン、到来!でも、つい飲みすぎてしまった...ときにツライのが「二日酔い」。巷では「飲酒前に牛乳を飲んでおくとよい」という説もありますが、本当なのでしょうか?今回は肝臟專門医の浅部伸一先生に「二日酔いを防ぐお酒の飲み方」を教えていただきました!二日酔いの朝、すべきこと/してはいけないこともご紹介します。

乳製品は「二日酔い予防」に効果がある?牛乳がいいってホント?

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――「アルコールを飲む前に牛乳を飲むと胃に膜ができ、酔いにくくなる」という説がありますが、効果はあるのでしょうか?

「胃の膜はそんなにやわではなく、普通にお酒を飲む程度では、胃の膜が直接ボロボロになることはありません。また、液体はすぐに体内に吸収されますので、牛乳に魔法のような効果があるかというと疑わしいですね」(浅部先生)

――チーズやヨーグルトなどの乳製品にも同じような説がありますが。

「乳製品は二日酔いの予防に比較的よいといえるでしょう。アルコールは胃で吸収される分は少なく、約90%以上が小腸で吸収されるのですが、たんぱく質と脂肪分が含まれる乳製品は胃に長時間とどまり、アルコールが小腸へと流れるスピードをゆるやかにし、体内への吸収もゆるやかにしてくれます。私はチーズを推奨していますが、ヨーグルトも悪くはないでしょう」(浅部先生)

空きっ腹で飲むのは二日酔いの大敵!

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――乳製品に限らず、おなかに固形物を入れておくとよいのでしょうか?

「アルコールは非常に体内への吸収が早い物質です。空腹の状態では早く吸収され、アルコールの血中濃度も早く上がり、早く酔ってしまいます。悪酔いにもつながりますし、飲む量が増えて二日酔いになりやすくなります」(浅部先生)

――量に加えて、酔うまでの時間もカギになりますか。

「二日酔いになる量には個人差もあり、同じ人でもその日の体調も関係しますが、そもそも、二日酔いになるのは自分の身体の処理能力を超えたアルコールを飲んでいるから。アルコールは脳に作用し『大脳皮質(だいのうひしつ)』の理性を司る部分に影響します。最初にゆっくり飲んだ方が、アルコールの総量を減らしやすいといえるでしょう。

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また、油分を含んだ固形物をとると、胃の出口であり十二指腸につながる『幽門(ゆうもん)』が閉まり、食べたものが胃の中にとどまるため、アルコールの吸収がゆるやかになります。飲む前におなかに何か入れ、脂肪分を含んだ物をおつまみにしながら飲むのもよいでしょう」(浅部先生)

――ほかにおすすめのおつまみを教えてください。

「たんぱく質を含むものです。たんぱく質は体内で分解・吸収され、アルコールの代謝に関わります。おつまみの定番メニューは理にかなっていて、大豆製品の冷ややっこや枝豆を選べば低カロリーです。煮物などもよいでしょう。注意点としては、お店で出されるおつまみは味付けが濃く、塩分が多くなりがちであること。

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二日酔いには脱水症状が関係していますが、アルコール自体に利尿作用があり水分が失われやすいうえに、塩分を多くとると、排せつのためにさらに水分が失われてしまいます」(浅部先生)

――水分のとり方は。ソフトドリンクやお茶でもよいのでしょうか。

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「お酒と水を交互に飲むなど、意識的に水分をとることが必要です。日本酒では『水とお酒は同量程度とる』ことが推奨されています。ウーロン茶やソフトドリンクでもよいでしょう。ただし、緑茶には若干、利尿作用があります」(浅部先生)

「二日酔い」になってしまったら、まずすべきは水分補給!

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――二日酔いになってしまったら、すべきことはなんでしょうか?

二日酔い状態のときはかなりの脱水状態になっています。アルコールによる利尿作用に加え、アルコールを分解するためにも水分が使われていますので、いつもより多めに水分をとってください。500ミリリットル程度でも足りないぐらいです。飲むのは水以外のスポーツドリンクでもかまいません。

頭痛や胸やけがひどければ吐き気止めの薬、痛み止めの薬を服用してもいいでしょう。痛み止めは胃には負担がかかるので、常用していて身体に合っているものに。吐いてしまい、どうしても水分がとれない状態が長時間続く場合は、最終手段として病院で点滴を打つという方法もあります」(浅部先生)

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――「二日酔いのときは入浴やサウナで汗を流す」という人もいますが。

「汗でさらに水分が失われてしまうため、おすすめできません。『サウナでアルコールを抜く』という方もいますが、汗として排出されるのはほんのわずか。身体への負担がかかるため、二日酔いに限らず、飲酒後の入浴やサウナは控え、シャワーで身体を流す程度に留めてください」(浅部先生)

「二日酔いは胃腸や肝臓からのSOS」と、浅部先生。個人差はあるものの、一般的には男性より女性のほうがアルコールに弱く、健康への害も出やすい傾向があるそうです。飲んだ翌朝、後悔しないためにも、ほどほどに楽しむようにしましょう。

[文・構成 ビフィックスマガジン編集部]

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この記事の監修者
浅部 伸一

専門は肝臓病学、ウイルス学。自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科元准教授。東京大学医学部卒業後、東京大学附属病院、虎の門病院消化器科等で勤務。国立がんセンター研究所での肝炎ウイルス研究に従事、自治医科大学勤務等を経て、アメリカ・サンディエゴのスクリプス研究所に肝炎免疫研究のため留学。帰国後、2010 年より自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科に勤務。現在はアッヴィ合同会社所属。監修した書籍に『酒好き医師が教える 最高の飲み方 太らない、翌日に残らない、病気にならない』(日経BP社)がある。

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